下北春まなの伝統を守るべく
奈良県の南部にある下北山村。冬季の激しい昼夜の温度差ときれいな水、そして栄養豊かな土が、下北春まなを生み出しました。この土地でしかおいしく育たない春まなは、下北山村を代表する伝統野菜です。日浦さんの家では、先祖代々春まなの栽培が受け継がれてきました。しかし、ご近所に配る程度で、その集落でしか味わられていない野菜でした。日浦さんは、「こんなに甘くておいしい野菜は商品化するべきだ。」と20年前に思いつき、村の商工会と協同で取り組み、今や漬け物だけでなく、アイスクリームや春まなうどんなどと、多彩な食べ物が登場しました。日浦さんの積極的な活動により、テレビまでにも取り上げられるほど、下北春まなの名は昔と比べて多く知れ渡りました。